感情調節のプロセスモデル

感情調節は心の健康において中核的な役割を果たしています。感情調節はLazarusらの心理学的ストレスモデルから派生した概念で、スタンフォード大学のGrossによって提唱された感情調節のプロセスモデルが有名です。

Grossの感情調節のプロセスモデルでは、感情調節を以下の５つのステージで捉えています。

1. selecting a situation
   状況を選ぶ
2. modifying a situation
   状況を調節する
3. development of attention
   注意の方向を調整する
4. changing cognition (cognitive reappraisal)
   認知を変える（認知的再評価）
5. modulation the experience, behavior or physiological response
   経験、行動、生理的反応を調整する

このモデルでは、１〜４のステージで行われる感情調節方略は、感情を生起させる先行刺激に対して行われる点でantecedent-focused emotion regulation、５は生起した反応に対して行われる点で response-focused emotion regilationとして分類されています。

出典：Emotion Regulation in Adulthood: Timing Is Everything