夜、酎ハイを飲みながら、グラスの中で気泡が生まれては消えていくのを眺めながらふと、私たちの中で生まれる思考もこれと同じだなと思いました。
どこからともなく生まれて、どこかへ消えていく。
でも、酎ハイの気泡と私たちの思考との違いは、気泡はいつも静かに消えていくのに対して、私たちは時に思考に連れられてどこか違う世界に行ってしまうということです。初めに生まれた思考に別の思考を継ぎ足してぐるぐると考えていくうちに、話は複雑化し、問題は巨大化します。そして最後に、「こんなことを考えてしまう自分が悪いんだ」と自分を責めるようになります。
でも、酎ハイの気泡と同じように、どこからともなくプクッと思考が生まれるのはあなたの責任ではありません。あなたがその思考を選んだのではなく、ただどこからともなくプクっと生まれただけ。だから、自分を苦しめるようなネガティブな考えが頭に浮かぶことを責めないでください。大事なことは、最初に生まれた思考にフックをかけられて、どこか違う世界に行ってしまわないことです。